2009年09月24日

時代小説「恋細工」


恋細工


こんな本を連休中に読みました〜
少し前に、ネットでうろうろ徘徊しているうちに見つけていた本。

恋細工   西條 奈加(著)

今年刊行されたものらしくてとても新しいのですが、
なーんと、秋田出身の銀線細工師を巡る時代小説!なんです。

江戸時代、水野忠邦の天保の改革が行われ始めた頃。
銀をはじめとする金物細工屋の主人が亡くなって、そこで
遺された娘が、店にいる職人たちとうまくやっていこうとする中に
平戸細工」という見たこともない美しい細工を持つ
職人がやってきて。。

というお話。

主人公の娘さん同様、職人の生み出す細工にいわば「惚れている」
わたしにとってはとても面白かったです。
職人さん達のプライドや技術の継承にまつわる諸々の葛藤。
多少は今わたしがお世話になっているインドネシアの工房でも
似たような(でもかなーり違うでしょうが)
ことがあったりするようですし、そのあたりを想像しながら
読んで行くことができました。

この著者の西條奈加さん、職人物が書きたいということから
銀細工を題材に選ばれたそうですが、実際秋田や長崎など
色んな方々に聞いて回っても、いまだに
「平戸細工がどうして秋田にやってきたのかがわからない」
というのが実情だそうです。


それで結局は職人が自らこの細工を見て虜になり
技術を自分の物にした人がいたのではないか、
という推測をたてられたようですが、そのあたりの推測もわたしも同感。

大航海時代でも、日本は植民地になっていませんから
宗主国に送るために職人を雇われたのではなく、
職人自らがポルトガル人が持ってきた細工に惚れ込んだのだと思います。。

そのあたり、今に通じる日本人の特性っていうんでしょうか、
性格を感じますね。
作らされた、のではなく、虜になった人自身が技術を習得した、のだと。


いやはや。とても良い小説に出会えました。
ほんのり恋愛が絡んでいて、時代小説に慣れない方でも気軽に読める
「職人もの」小説。
ものづくり・銀細工・江戸時代・恋愛
いずれかに興味がある方は是非一度読んでみてくださいね。


【フィリグリー・銀線細工についての最新記事】

2009年09月16日

エルミタージュ美術館フィリグリー芸術コレクション

diary090915.jpg

ほう。。。ようやく、サイトのリニューアルが半分くらい完成しました。

なんといっても今回のリニューアルで詰め込みたかったのはフィリグリーについての情報、資料。
その中でも最近発見したエルミタージュ美術館の資料は、前のブログでも書いたとおり、もう涙ものでした。。。

こちらの写真はその中からの一つ。インドかインドネシアで生産された??と博士も書き記している一品です。

この本では写真が小さかったので、あまり綺麗にスキャンできていませんが、これが本当にインドネシア産だったらいいのにな〜なんて思います^^

いずれにしてもこの本では、

"The Hermitage collection has a large number of works in eastern filigree from the 17th and 18th centuries, mainly from China, India and Indonesia."

-エルミタージュコレクションは、17世紀から18世紀にかけて、主に中国、インド、インドネシアからもたらされた、膨大な数の東洋のフィリグリー作品を所蔵している-

と書かれています。

ようやく。。。インドネシアのフィリグリーのことをきちんと評価し、記録してくれている文献に出会えたことに本当に感謝。です。

・・・それにしてもここではメインで生産されていたのは中国、とあるのに今現在、中国には目立った銀細工の村がないと言うのは、、、(中国は広いですからもしかしたら山奥のカンタンに行けないような村があるかもしれませんが)哀しいことですね。


技術や文化というものは、たとえ花が咲いてもそれを維持、継続させていくことは至難の業なんだろうなとつくづく感じます。


コメントお待ちしています!
特にリニューアルしましたので、何かサイトに不備がありましたら遠慮なく教えてくださいませ〜m(_ _)m

2009年09月11日

感動の本!


Silver Wonders from the East: Filigree of the Tsars


サイトリニューアルのため、今どんどんと資料を集めて文章を書いています。随分書けたなぁ、、あともうちょっと!と自分で自分を奮い立たせている毎日です。

先日は、英語版のwikpediaにあるfiligreeについて、専属契約工房オーナー、タジオ氏(実はかれは翻訳・通訳も本業の一つなのです)に訳していただいたのですが、、どうも内容が。。ヨーロッパに偏り過ぎ。。
サイトに載せたはいいけれど、これってどうかなぁと思っていたのですが、、

昨日届いたこの本は違います!
なんといってもタイトルが
"Silver Wonders from the East: Filigree of the Tsars"

そう。「東洋からの銀の魅惑」というタイトルなんですもの。

そして中身はロシア・エルミタージュ美術館にあるフィリグリー・銀線細工コレクションを紹介する本でした。
なんで今までこれを手に取っていなかったんでしょう?ホント不思議。

わたしが10年前にインドネシアで銀細工に出会ったときに、この辺の話を知りたかったのだけれど誰も知らなかった。。
それをロシアのエルミタージュ美術館の学芸員さんがまとめてくれていたとは!大感激!!

ということで、昨日の夜は久々に英和辞典を出してきて英文を読みました。。。
あまりに久々の英語。
頭には入りにくいですが、、それでも今まで10年近くずっと求めていた資料だったので、とっても嬉しくてかなり読めました。

欧州人にありがちな、「ヨーロッパが一番よ!」的な思い込みもなく、わたしたちが知っている世界史に忠実でとても謙虚で、なおかつ、名もない職人に対する敬意と尊敬に溢れる文章でした。

こちらの本にある、エルミタージュ美術館のフィリグリー家具やジュエリーのコレクション、スキャンしてまたサイトの中に資料として載せたいなぁと思いますが、、
ハードカバーの本だからスキャンが難しいかも。。

フィリグリーだけでなく、美術史、エルミタージュ美術館に興味のある方なら、この本本当にお勧めです!

こんな写真もたくさんある素晴らしい美術本が3600円そこそこで買えるなんて。。
洋書がめちゃくちゃ高かった時代からすると、すごい変化ですね〜。


コメントいつでもお待ちしています!

またこっちへ移動

何度も何度も移動して訳わからなくなってますが。。。

やはり日記的なものはブログサイトに書いた方が良いかと思いまして。

ホームページに書いていた日記を止めて?
こちらの1年前から止まっていた(驚)ブログの方に書こうかなと思います。

ややこしくてすみませぬ〜
posted by eiko at 06:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月13日

フィリグリー・銀線細工//新作・アラベスクシリーズ

フィリグリー・スカシパーツ
銀線細工でアラベスク模様を透かし模様で表現した
大振りな円モチーフ




アラベスク(西洋唐草)をモチーフに大振りな円モチーフを作りました。

ツタの部分を太め、プレーンの銀線で、葉っぱの中だけを極細、ねじりの銀線で表現したので、とても洗練された印象です。

実はこのアラベスク模様は、わたしの母の持っていたブレスレットが発端でした。その辺りはまたいずれ書きますが、、、今現在、70歳を越える母が20歳頃自分で買ったものですから、およそ50年前のもの。そこになんと、、、フィリグリーがあったのですよ。
それは復刻版として次回アップする予定ですが、その中の模様を参考にこちらを製作したのです。

ツタのラインや葉っぱの大きさ、葉っぱの中の銀線を詰めすぎず、ゆるくしすぎないように何度もこだわって作っただけあって、とてもエレガントで素敵なモチーフが完成しました。
そしてこれだけでも主役になりますが、うまく銀線を這わせたのでビーズをあしらうことも可能です。

プレシャスラインとしては、アマゾナイトとペリドットをあしらって
こんなネックレスを製作、SOIUXさんにお出ししています。



ただ、、、ごめんなさい。
今回アップするのはネックレスの形になったものではなくって
パーツのみ。

チェーンやビーズなどを揃えるより先にどんどん新作ができあがってくるので先にこちらをアップします。。
そうでないと新作オーダーの先立つものが回っていかない・・orz


今回はこんなゴールドと、


初めて登場のいぶし加工がございます。


燻し加工は実はまだ慣れていないのかな、、という感じで
少し黒すぎる気もするのですが、アンティーク風、シャビーな
雰囲気を出すにはこれも良しかと思います。
また白いシルバーの場合錆が気になりますが、わざとサビさせた
加工ですので錆を気にしなくて良いのも燻し加工の魅力です。


来月にはこれに合わせたチェーンをセットしてお求めやすい価格で
ネックレスとしてショップにも出す予定です。


他にミニサイズもありますので、こちらはピアス、イヤリング用のつもりです。



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